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ファイルベース時代の信号管理 [素材アーカイブ]

現在、ベータカム時代のファィル化が進行中です。コーデックも含めた保存フォーマットをどうするかで、色々やってみましたが、SD素材については画質の確保上、HDアップコンバート済み、SD解像度のまま、以上2通りのファイルを保存することにしました。両者は、ファイル番号とTCを同期させてLTOメディアに保存します。

ところで、デジタルテープ時代には、まず問題とならなかったレベルやレンジの変動が、ファイルベース時代になって問題が起きているようです。コーデックやアプリケーション設定、利用環境によっては勝手に明るさや、色合い(色空間)がオリジナルから変わってしまったり、中には100%を超えるスーパーホワイト領域の信号を勝手にカットする編集アプリケーションやコーデックもあるようです。
(参考・・・こちらの方が詳しく検証されています。http://motionworks.jp/blog/3914 )


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写真のモニターに映っているテストパターンはカラーバーり中でもマルチフォーマットカラーバーと呼ばれる物です。このような意図しない信号の変動対策として、アーカイブされる各ロールごとのファイルには、テープ時代に習って10秒、このテスト信号を頭に入れており、インポートの際はチェックが容易にできるようにしています。

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例えばカラーバー真ん中下のグランデーションが正しい状態であれば、これを波形測定器にかけると明るい左方へ向かって勾配がリニアで表示されます。更に直線の始点が0%(IRE)、終点が100%(IRE)の位置を示す筈です。ここが放物線的なカーブを描いていたり、直線が0〜100の外側へ飛び出ているようであれば、どこかの過程で誤った設定や出力が行われてしまっている事になります。

今や業務用モニタやアプリケーション自体に簡易的な測定器機能が内臓されており、信号のレベル用途であれば容易に計測できます。デスクトップ編集でも、素材のインポートや書き出し後はテスト信号併用で適宣チェックしておきたいものです。

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