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素材インポート時の色空間変化をテスト [Media composer]

ここ数日、気温が40度にも迫る最高気温が続いています。天気はいいんですが、この暑さでは外へ出向く気分にもならず。屋内でMedia composerでレンダリングやインポート時における品質テストをしていました。
具体的にはカラーバーを素材にして書き出したものを、再度インポート。測定器でズレがあるかチェックしてみたり。明るさや色味に変動クセのある編集ソフトでは、こんなテストをすれば、すぐ露呈します。

ところで、Media composerには動画、静止画に関わらず、インポート時にも設定項目が色々あります。
一つはコンピュータ等で作られたRGB素材との変換機能があり、これがどうなるかテストしてみました。
周りではコンピューターで作成された画材を、そのまま、放送、DVD、BDなどの用途に持っていくと、規格外の映像になってしまう事を知らない方も沢山居ます。

試しにPhotoshopでRGB値最高輝度となる、255ステップの真っ白いファイルを作ってインポートしてみます。
インポートするファイルを選択する際の画面でOptionボタンを押すと。
スクリーンショット 2015-08-04 8.39.36.jpg

ウィンドウが立ち上がり、フィルード順や元素材の規格を応じて設定ができる画面が立ち上がります。PCで作ったCGや静止画では「コンピューターRGB ディザ画像カラー」を選択。通常のビデオ撮影された動画のインポートではレンジが狭く変換されるので必ず「601SD/709HD」を選びます。またフィールド順については基本SD画像は偶数、HDでは奇数を選択。(例外あり)
002.jpg

ビンにインポートされた白(R・G・B=255)のファイルを再生。IOデバイスに繋いだ波形モニタで観測すると輝度はピッタリ100%に補正されています。
IMG_1309.JPG

これはRGB=0の黒を補正せずインポートした場合ですが、ビデオ信号上、最も黒い部分となる0%の目盛りを下回ってしまいました。そのまま仕上げれば、規格から外れた映像が出来てしまうという結果を示しています。DVDやBDでは白の100%越えについては多少許容(放送用途は規格外の信号を電波に流すと、法律に抵触するので駄目)されますが、この範囲には輝度信号があってはいけません。
004.JPG

同様にR=255、G=0、B=0の真っ赤な静止画も試しました。画面を写したiPhoneのレンズがフレアにより、輝点がぼやけていますがベクトルスコープで見てみました。船舶や航空機のレーダーに何か似ていますね。こちらは同じ映像信号でも色の濃さ(彩度)や色相を測定する装置で、色が濃いほど外側に表示され、外周円が規格の限界です。
当然ながらですが、白黒やグレーの無彩色映像では、円の中心部が点に表示されるだけで測定できません。右が「コンピューターRGB ディザ画像カラー」によりインポートした結果です。輝点が限界値を示す円の外周にきっかり載りました。
005.jpg

これまでテロップや図形の作成においても、最終結果が規格内に収まるよう気を使う必要がありましたが、Media composerだと、そういった面倒な事案も解消できそうです。

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